 |
 |
 |
 |
 |


アンチエイジングアカデミー校長
日本抗加齢医学会評議員
日本抗加齢医学会専門医
日本糖尿病学会専門医
日本内科学会認定内科医 |
 |
統合医療によるアンチエイジング医療を第一線で実践し、アンチエイジングクリニックのプロデュースも手がけ、新しいスタイルの医療を全国的に展開している。アンチエイジングビジネスのスーパーバイザーとしても知られ、TV、ラジオ、雑誌などのメディアでも活躍。
Blog-http://blog.livedoor.jp./drseye/ |
|
 |
 |
 |
 |
 |
アンチエイジング、それは単なる見た目の“若返り”を主とした美容的なものだけではなく、からだの内側からのアプローチ(=内科的アンチエイジング)を意識し実践することで、健康長寿を目指すことでもあります。
百歳まで健康で元気に歳を重ねてきた“百寿者”の方々を対象に、なぜ健康長寿でいられるのかを研究してわかったことは、「バランスの良い老化」「弱点のない老化」をされていたということ。少々血圧や糖が悪くても、ひどい高血圧症や糖尿病でなければ良いのです。「歯も20本くらいは残っていて、耳も少々遠いけれど、会話には不自由しない。朝食べたものを夜聞いてみれば、八割がたは思い出せる。腰は曲がっているが、街中を散歩することくらいは楽々できる」。これが弱点のない老化ということです。その歳、その歳における最高の健康状態、これをオプティマル・ヘルスと言いますが、このオプティマル・ヘルスを目指すことこそがアンチエイジングの基本です。
では加齢において、オプティマル・ヘルスを阻むものは一体何なのでしょうか?その答えは現代人特有の「食生活」にあります。「食」の問題が非常に大きく関わっているのです。 |
|
 |
 |
 |
 |
 |
アンチエイジングになぜサプリメントが必要なのか。まず第一に、野菜や果物など食材そのものが持つ栄養価自体が昔に比べて大きく低下してしまっていることがあります。50年前に比べて、今のニンジンに含まれるビタミンAは10分の1以下に、ほうれん草やセロリに含まれるビタミンCは4分の1以下にまで減ってしまっています(下表参照)。農業のオートメーション化、化学肥料や農薬の使用、ハウス栽培、品種改良などで、食材そのものが持つ本来のパワーがなくなってしまったのです。
次に、ここ20年の間で、インスタント食品などの加工食品、ファーストフード、コンビニのでき合い弁当を口にすることが多くなった食環境も問題です。劣化した脂質や様々な食品添加物がからだに入るのは、決して好ましいことではありません。また、ストレスフルな生活は活性酸素を生み、体内のビタミンや抗酸化物質の消費を増加させます。食物は色々な種類のものがたくさん溢れかえっていますが、それが故に自分の好みのものしか食べない食習慣が生まれてしまっているのも問題です。
それが原因で、現代人は総カロリー、炭水化物、からだに悪い脂質(劣化したアブラ)、塩分は摂り過ぎなのですが、良質なたんぱく質やからだに良い脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などは不足している潜在的な栄養失調になっているとも言えるのです。五大栄養素と言われる糖質(炭水化物)、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルを過不足なく摂取するためには、新鮮で精製加工されていない食品を選び、できるだけ手早く調理し、でき立てをすぐに食べること、加えて充分な量の野菜・果物(無農薬・有機栽培の)を摂るように心掛ける必要があります。しかしこれも結構、手間と費用がかかります。
「食」に限った話だけではありませんが、現代文明社会で生活するということは、便利である反面、このようにからだの健康にとってはマイナスであることも享受せざるを得ない状況にあるわけです。普段の食生活が健康のQOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)を下げてしまうこともあり得るというのは、考えてみると恐ろしいことです。アンチエイジングとは健康のQOLをできるだけ高いポジションに維持することであるわけですから、「食生活」によって生じる可能性のあるマイナスを何とか補完する必要があります。それがサプリメントという食品なのです。
サプリメントを何か薬みたいなものと思っている人がいますが、外見上は医薬品と似た形状(錠剤やカプセル、粉末等)でありながらも、法的には薬効表示ができない特定の栄養素を主成分とした「食品」であり、それら栄養素を食事以外の手段によって摂取することで健康の維持・増進につなげる目的を持つものと言えます。 |
|
 |
 |
 |
| 食品100g当たりのの含有量 |
1950年 |
2000年 |
| ほうれん草 |
ビタミンC(mg) |
150 |
35(23%) |
| 鉄(mg) |
13 |
2(15%) |
| ニンジン |
ビタミンA(μg)(レチノール当量) |
4,050 |
280(7%) |
| ビタミンC(mg) |
10 |
4(40%) |
| キャベツ |
ビタミンC(mg) |
80 |
41(51%) |
| 春菊 |
ビタミンC(mg) |
50 |
19(38%) |
| 鉄(mg) |
9 |
1.7(19%) |
| セロリ |
ビタミンC(mg) |
30 |
7(23%) |
| アスパラガス |
ビタミンB2(mg) |
0.3 |
0.15(50%) |
|
  |
| 野菜の栄養価の低下(1950年と2000年の野菜の比較) 日本食品標準成分表 初版、5訂版より。 |
|
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
サプリメント製品そのものの種類は非常に多く、その素材だけ(ビタミン・ミネラル類、ファイトケミカル、ハーブ、アミノ酸や脂肪酸など)に着目しても200項目以上あります。サプリメントの機能別の分類方法は色々な考え方があるのですが、アンチエイジングにおけるサプリメンテーションを考える上では、日本サプリメント協会が提唱するサプリメント・ツリーがわかりやすいでしょう(上図参照)。
サプリメント・ツリーでは、その木が生えている土壌の栄養素としての食事、運動、休息、睡眠の4つの因子を重要視します。これはアンチエイジング医療の実践の上でもポイントとなる大切なことです。その土壌の上に育つ「サプリメント・ツリー」を、3つのパーツに分けて考えます。木の根幹部は現代文明社会における食生活上、とくに欠けてしまいがちなビタミン、ミネラルを補うベース・サプリメント(栄養欠損補充/マルチビタミン・ミネラル、アミノ酸、食物繊維など)。木の枝にあたる部分は免疫力や抗酸化力などをサポートして健康の維持・増進に役立つヘルス・サプリメント(健康維持・増進/コエンザイムQ10、大豆イソフラボン、ビール酵母、クロレラ、発芽玄米など)。そして木の葉にあたるのが、主にハーブや薬草類など、代替・相補医療の分野などで用いられてきたもの(海外では医師が治療薬として処方しているようなものも含む)で、その機能はヘルス・サプリメント類に比べてより限定されるオプショナル・サプリメント(症状改善目的/イチョウ葉、エキナセア、セントジョーンズワートなど)。原材料は日常の食生活では摂取されることがほとんどないもので、どちらかと言えば薬に近いものと言えます。 |
|
 |
 |
 |
 |
 |
前で述べたように、現代は飽食の時代などと言われながらも、実はバランスが崩れ栄養学的にも問題がある状況になっています。栄養素を過不足なく摂取するためには、現代の文明社会の食には限界があることを理解しなければなりません。そこで、サプリメントを上手に選び賢く使うことが必要不可欠なのです。サプリメント・ツリーのベース・サプリメントにあたるところ、とくにからだ作りの基本となるのは、足りない栄養素を補充することなのです。
本来は、各人のからだを医学的に分析し、過不足なく栄養素を補填することこそが正しいサプリメントの考え方です。最近ではサプリメントドックR、QOLドックR、アンチエイジングドックなどの新しいスタイルのドックで、自分のビタミンやミネラルなどの栄養状態を細かく知ることができます。こういったドックを受け、抗加齢医学(アンチエイジング医学)の専門医などにオーダーメイド・サプリメントを処方してもらうのが理想です。
一般的にはまずベース・サプリメントとしてマルチビタミンを中心に、マルチミネラル、食物繊維(ファイバー)系サプリメントを摂ることが薦められます。
ここで言うマルチビタミンとは、ビタミンA、ビタミンB群(B1、B2、B6、B12、ナイアシン、ビオチン、葉酸、パントテン酸)、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンD、ビタミンKの13種類を指します。これらのベースになるビタミンをきちんと補って土台作りを行ってから、さらに、ビタミンCやビタミンE、あるいはビタミンB群などを加えるようにしましょう。
マルチミネラルは、カルシウム、鉄、マグネシウム、銅、ヨウ素、亜鉛、セレン、クロム、モリブデンなどの種類を含みます(各メーカーによって多少差があります)。ビタミン同様、現代の食生活ではカルシウムをはじめとしてなかなかすべてをバランスよく満たすことが難しいのがこのミネラル。ビタミンの補充と違うところは、ビタミンは化合物なので代謝・分解されるため体内摂取許容量が大きいのですが、ミネラルは元素という物質そのものなので分解されません。摂取の安全領域が狭いので必要以上に摂るのは逆に危険です。マルチミネラルのサプリメントを摂取しておけば、それに加えて他のミネラルを単独で補充する必要はありません。
食物繊維不足を自覚しているようならば、ファイバー系のサプリメントも加えると良いでしょう。 |
|
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
抗加齢(アンチエイジング)医学では、老化を促進させる因子として、活性酸素による酸化ストレスというものが重要視されています。現代文明社会では強い連続するストレス、過剰なアルコール摂取、喫煙、大気汚染などの影響によって過剰な酸化ストレスを受ける状況にあります。加齢と共にこの酸化ストレスを除去する力である抗酸化力が低下することが知られており、適切な抗酸化サプリメント(例/ビタミンCやE、βカロテン、コエンザイムQ10、α?リポ酸、ゴマのセサミンなど)の摂取はアンチエイジングに働くと考えられています。
エイジング(加齢)によるホルモン分泌の低下に対しては、女性であれば、γリノレン酸や適切量の大豆イソフラボンなどを正しく使うことも効果的でしょう。代謝アップにはビタミンB群、葉酸、クエン酸、ニンニク系サプリが、美肌系にはコラーゲン、セラミド、ヒアルロン酸などがお薦めです。
いずれにしても、自分の弱点を知って適切にサプリメントを使用することがポイントです。 |
|
|